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食道グループ 初年度1年間の歩み
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藤原教授が就任され,新体制になってから早いもので1年が経過しました.その中で我々食道グループにおきましては,昨年4月に猶本良夫准教授と山辻知樹先生の川崎病院へ赴任という大きな人事を経験し,それまで6名であった診療体制が,常勤医3名(1名は大学院生),非常勤医1名という減員での再スタートとなりました.さらに年齢構成も31〜44歳と,平均35.5歳というおそらく食道がんのハイボリュームセンターの中では日本一若いと思われる体制でしたので,当初,手術症例の減少や術後合併症の増加を危ぶむ声もあったかと思われます.そこで我々は,まず麻酔科ドクターや看護師等コメディカルといった周辺スタッフの信頼を得ることを目標にスタートし,症例を1例1例積み重ねてまいりました.そして何とか手術症例においても大過なく診療することが出来,その後は症例も徐々に増加してゆき,初年度1年間(平成22年4月〜23年3月)で80例(内視鏡治療を除き,分割手術症例は全体で1例として計算)という多くの食道手術を経験することができました.また,平成21年1月から12月の手術症例数は69例であり,週刊朝日のデータでは何とか全国トップテンを維持しております(図参照).
実はこの80例という数字は,ちょうど10年前(当時の年間手術症例数は40〜50例ほどでした)猶本先生と供に目標にかかげた症例数でありました.当時はその夢のような数の患者さんが来て頂けるようになるとは,正直思っておりませんでした.しかしその後は猶本先生を中心に目指した『愚直で誠意ある診療』の積み重ねにより症例数は徐々に増加してまいりました.そして新体制初年度である平成22年度に,その目標を達成できたことについては感慨もひとしおであります.そして更なる喜びは,この1年間,術後の大きな合併症を最小限に抑えて乗り切れたことでもあろうかと思います.このことは,今後の我々にとっても大きな自信となっております.
これもひとえにたくさんの患者さんをご紹介いただきました同門を中心とした周辺医療機関の諸先生がたのお力添えあってのことと,心より感謝いたしております.同門会や研究会等の様々な場所で諸先輩の方々から頂いた若い我々に対する励ましや叱咤激励のお言葉は,時に厳しい食道がん診療に立ち向かう我々に勇気をいただきました.また,やはり猶本先生と山辻先生が近隣の施設で活躍されていることも,我々にとっては大きな財産となっているものと思います.我々の仕事ぶりを今まで通り監督していただいているような,いい意味の緊張感(あるいはライバル意識)が,良い環境を与えて下さったと考えております.そういった影響で,自然と我々の中にお二人が築いてこられた岡山大学第一外科食道グループの信念と伝統を堅持すべき使命感が,芽生え育まれているものと感じています.
また,診療以外の学術活動や教育活動におきましては,この1年間に日本食道学会食道科認定医を二人,食道外科専門医を一人が取得することが出来ました.しかしながら,この1年間は少ないスタッフでの日常臨床業務に追われ,学会活動や研究,論文執筆といった大学本来のアカデミアとしての活動が不十分であったことは否めません.今年度以降の課題と考えております.幸い,この4月からは藤原教授と香川医局長のご配慮により食道グループのスタッフを一名増員していただけることになりましたので,今後はさらに,より安全で高度な医療を目指しながらも食道がん診療における新しい情報を全国あるいは世界に発信していけるようさらに身を引き締めていく覚悟でございます.
(左より 白川靖博・野間和広・渡邉伸一郎・田辺俊介)
最後になりますが,まだまだ大変若輩な我々であります.今後ともみなさまのご指導ご鞭撻を賜り,引き続き成長してまいりたい所存です.末永く暖かいご支援の程を宜しくお願い致します.
白川靖博・野間和広・田辺俊介
岩国医療センターだより
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定期手術も十分にあるのですが、近隣の医療機関の状況もあり
急患の手術も十二分に経験することができます
比較的若い(若く見える)メンバーでチームワーク良く頑張ってます。
最新鋭設備のある新病院への移行準備も進められています。
研修希望のある先生は医局まで相談下さい